2010年10月23日

事業仕分け

前に少し言及した役員車の運転手の件ですが、別に私が何かしたわけではないのですが、役員のほうでもまずいのではないかという認識があったようで、運転手の方は別の部署に異動になり、本当にいなくなってしまいました。




事業仕分けで科学技術予算が削減されようとしていることについて、議論を呼んでいるようです。

【事業仕分け】京商会頭「科学技術軽視は日本の将来を危うくする」

この点について、TV番組で、いわゆる「仕分け人」である枝野議員、蓮舫議員、番組コメンテーターの財部誠一氏がコメントしていましたが、「我が意を得たり」という思いで、TVの前でひとり拍手をしていました。

著作権的にどうかという問題もありますが、一応動画もあります。

私は科学技術予算が削減されること自体、好ましいことだとは思いません。上記の3人の方も、基本的には同じ考えのようです。

国会議員として・仕分け人としての判断基準は、やはり

「国益・国民の幸福に資するか?」

という点になると思います。税金を投じる目的がそこにあるにも関わらず、

「科学技術で一位になるために必要だということはよくわかったけれども、それがどう国民の幸福につながるのか?」

という点が見えなかった、その重要性を肝心の当事者が認識しているとは思えなかったことが、この結果を招くことになったと思います。

上記3人の方も、重要性をきちんと説明できなかったことにお怒りでしたし、「二位ではダメなのか?」という問いかけも、

「一位でなければならない理由をきちんと説明して欲しい」
「二位でもそれで国民が幸福なら、他を犠牲にしてまで一位になる必要はないのではないか」
「一位になることが自己目的化していて、それを国民の幸福につなげるという意識が欠如しているのではないか」

という思いの裏返しでしょう。

これは科学技術軽視でも無理解でもなく、本当に重要性を理解しているからこそ出てくる言葉であり、仕分けの決断でしょう。

私は、今回の事業仕分けの判断は、科学技術政策・知財政策の将来に大変意義のある一石を投じられたと思います。ろくに検証もせず、圧力団体の言われるままに税金を流し続けるより、よほどいいです。

仕分け人も、今回の仕分けの判断は「却下」ではなく「再提出」という認識のようですので、軽視だ無理解だと闇雲に反発するのではなく、これから予算編成に当たっては、指摘を真摯に受け止めて、この不況・財政危機にあっても「これならば税金を使っても」と国民が納得できるような、国民の幸福につながる事業計画を「再提出」してほしいものです。

しかし今のところの批判を見ていると、削減という部分にだけヒステリックに反応しているものが多く、前向きな議論がほとんどないのが残念です。

at 2009-11-28 23:42:53





【2010/10/23追記】

○今のノーベル賞受賞は、在庫の出荷みたいなもの


日本にノーベル賞の受賞者はもう出ない?事業仕分けだけじゃない「理科離れ」の深刻


あまり詳しくない方が書かれたのでしょう。読み終わった後で時間を使ったことを後悔したくなる記事ですが、一般的な理解は、そうなのかもしれません。

ノーベル賞を受賞するくらいですから、素晴らしい業績なのだろうと思います。それを貶めるつもりは毛頭ありませんが、いかんせん約30年前の業績です。
先生方の成功体験を今後の科学技術政策の参考にするには、高度成長のあの時代とは研究を支える経済基盤が違いすぎると思います。

製造業では、在庫を多く持っていると、注文に応じて滞りなく出荷できます。これは即ち、途中のプロセスで何かの問題が起きていても、それが最終的な結果(納入)に影響しないために、問題が顕在化しにくい(気付くのが遅れる)危険性があることを意味します。

今後もしばらくは経済・財政的に余裕のない状態が続くと予想される以上、国を含めたパトロンの存在を前提としたやり方を続けていくのは難しいのではないでしょうか。研究者も、親鳥が餌(研究資金)をくれるのを口を開けて待っているヒナではなく、これからは研究成果を活用して自分で餌を採りに行く(それができるスタッフを揃える)ぐらいの自立した意識が必要ではないかと思います。

昔を懐かしんでいても未来は開けません。「もはや経済大国ではない」ことを前提とした科学技術政策・知的財産政策を考えないと、いつまでもあると思っていた在庫が切れて、ノーベル賞はおろか国力も衰退の一途ということになりかねない気がします。
posted by JUN at 02:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 知的財産 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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